この記事で解決できるお悩み
不動産営業って激務だよね?
残業が多いイメージだけど、本当のところはどうなの?
確かに不動産営業は残業が多いイメージがあるね。
今回は、実体験とともに本当のところを見ていこう!
残業が多いイメージがある不動産営業の世界。
今回は実際に不動産営業として12年間働いたあきらがその実態についてお伝えします。
WEBライターあきらについて
不動産営業として12年間働いていました。
筆者の紹介
- 約1500名の顧客と商談
- 不動産会社の採用担当も歴任
- 売買仲介、賃貸仲介、売却提案、賃貸マンション管理を経験
- 宅地建物取引士
- 賃貸不動産経営管理士
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
不動産営業は本当に残業が多いのか?
まずは業界別に残業時間を比較した表を見てみましょう。
日本の平均残業時間は23.9時間です。
業種 | 残業時間 |
不動産・建設 | 31.32 |
金融 | 23.32 |
コンサルティング | 36.63 |
IT・通信・インターネット | 22.93 |
マスコミ | 35.68 |
メディカル | 15.71 |
インフラ・運輸 | 22.41 |
行政機関、社団法人、学校法人 | 24.66 |
メーカー・商社 | 23.42 |
サービス、小売、外食 | 21.59 |
結果、不動産業界は全体平均の23.9時間に比べてかなり多い、31.32時間ということが分かりました。
体感としては「残業こんなに多かったっけ!?」という感じです。
ただよく考えると、私は早く帰れる日とそうでない日の差が激しかったので、納得の数値です。
不動産業界の残業が多い理由3選
ではどうして不動産業界は残業が多いのでしょうか?
実際に不動産営業として12年間勤務した経験を元に考えてみます。
お客様の都合に合わせる仕事だから
一般のお客様をターゲットにしている場合、商談はどうしても先方に合わせないといけません。
残業が多くなる最大の理由は平日のお客様の仕事終わりのアポによるものです。
無理に平日の仕事終わりに会わなくても、週末の昼間に商談をすれば良いんじゃないの?
良い不動産ほど早く無くなってしまうので、大事な商談は少しでも早い日にするのが鉄則なのです!
そうでないと、結果的にお客様を悲しませてしまうことになります。
商談時間は早くても18時、遅ければ21時からなんてこともあります。
しかもそれが会社から遠いお客様の家で商談となれば、さらに帰りの時間が遅くなります。
これが不動産営業の残業が多くなる最大の理由なのです。
書類がとにかく多いから
次の理由としては、不動産業界にはとにかく書類が多いことです。
今は少しずつ良くなってきていますが、不動産業界はまだまだアナログな世界なのです。
特に不動産の契約となると大量の書類が登場します。
- 売買契約書
- 重要事項説明書
- マンション管理規約(マンションの取引の場合)
- 登記簿謄本、公図、地積測量図、建物図面
- 建築確認済証、建築検査済証、建築設計図書
- 物件パンフレット
- ハザードマップ
- 反社会的勢力の排除に関する書類
- 付帯設備表
- 告知書 等…
束になった紙を全て製本してお客様に交付しなければいけません。
もちろんどれも重要書類で間違いがあってはいけませんから、何重もチェックをします。
特に契約が重なると、書類の作成やチェックだけで日をまたいて帰ることもあるのです。
消費者保護の観点から、準備する書類が年々増えてきています。
例えば、ハザードマップや反社会的勢力の排除の書類など。
デジタル化で少しでも不動産営業の負担が減ることを期待しています。
成果を上げるために少しでも長く仕事をするから
最後の理由としては、年収を上げるために残業をするからです。
不動産営業は歩合給をどれだけ多くもらえるかで年収が決まってきます。
そのため、遅い時間まで残業をして成果に繋げる動きをする人もいます。
- お客様へ渡すための資料作り
- 次回のアポイントを取るためのメールや電話
- 広告の作成
上記はほんの一部の仕事内容ですが、年収アップを目指して残業をするのです。
あとは、売上目標を達成するために月末に残業をして追い込むケースも多かったです。
残業が多い会社を避ける方法3選
仕事で成果を上げるためには多少なりとも残業が必要なことは分かりました。
ただ、それでもできるだけ残業が少ない会社を見つけるためにはどうしたらいいのでしょうか?
口コミを調べる
この時代、インターネットでその会社の口コミを調べることができます。
一番多く口コミが掲載されているのが求人サイト。
求人サイトに働く人の口コミやインタビューが掲載されていますので必ずチェックしましょう。
他には、転職する人を応援するサイトもあり、無料会員登録をすれば口コミを見れるようになっています。
ただ、ほとんどが大企業なので、そこに掲載されていない中小企業を調べるには下記の方法が有効です。
HPで会社の雰囲気やスタッフ情報を見る
中小企業や個人店でも、会社のホームページはほとんどの企業が運営しています。
会社のホームページは必ずチェックしましょう。
ホームページで見るべき一番のポイントは、スタッフ情報。
もしスタッフが極端に少なかったり、明らかに同族経営の場合は人手が足りない可能性が高いです。
人手が足りないと、営業活動以外の仕事も振られて結果的に残業が多くなってしまいます。(採用担当や経理など)
さらに、もし会社のアカウントがあればSNSもチェックしましょう。
アカウントがあるのにまともに投稿されていなかったり、内容が薄いと業務量が多くて手が回っていない可能性があるからです。
さらにSNSだと社内の雰囲気が分かるので、投稿の中で会社の中が整理整頓されているかどうかでも判断できます。
明らかに社内の整理がされていない会社は要注意です。
夜遅い時間に会社を見てみる
最後は足を使った調査方法。
アナログですが、遅い時間に会社を見にいき、夜遅くまで電気が付いていないかをチェックしましょう。
もし22時を超えた時間にまだ仕事をしているようであれば要注意です。
遅い時間の残業が習慣化されている可能性があります。
できれば全ての曜日をチェックした方が良いでしょう。
曜日によって消灯時間が違うかもしれませんし、定休日にも電気が付いている場合は、休日出勤が当たり前になっている可能性が高いです。
あきらの体験談
筆者は実際に不動産営業として12年間働いてきました。
その中で感じたことと実情を正直に話します。
最初は残業をしないと業務が終わらなかった
営業駆け出しの頃は定時までに仕事を終わらせることはできませんでした。
というのは、不動産営業はやることに終わりが無いのです。
不動産営業が残業でやること(一部)
・お客様への連絡(メールや電話、手紙作成)
・物件の情報収集、物件資料作成
・チラシやインターネット上の広告作成
・契約に向けた資料作成、チェック作業
・関係業者への連絡、相談(工務店、税理士、司法書士など)
このように、たくさん仕事がある中で、どれくらい業務をすればどれだけの成果があがるのかを理解するまでに時間がかかったからです。
どうしても駆け出しの頃は残業が多かったですし、毎日12時間以上は働いていました。
でも1年も経てば、仕事のコツを掴んだり、自分の得意なこともわかってくるので時間をコントロールできるようになりました。
その上で成果を出せるようになったのです。
帰りにくい雰囲気は感じなかった
よく聞く「上司や先輩がいるから帰りにくい」という雰囲気は私はあまり感じませんでした。
もちろん最初の方は先輩が教育してくれるので気にかけてくれますが、やはり実力主義の世界。
良くも悪くもみんな自分のことで精一杯なのです。
「自分さえ良ければいい」というと大げさですが、みんな給料を稼ぎに会社に来ています。
よほど自分の業務に支障が出なければ他の社員にあまり関心がないのが現状です。
ただ、体育会系のノリが強い会社だとそうはいかないかもしれませんが、そんな会社は時代と共に少数派になりました。
どうしても残業が多い日が続く場合はメリハリをつけるべき
残業が多い理由で述べたように、お客様のアポイントや資料作りがあると、どうしても残業は避けられません。
その場合は「来週は遅くなりそうだから今週は早く帰ろう」とか「昨日遅かったから今日はこれくらいで切り上げよう」など、自分でメリハリをつけると良いでしょう。
そうしないと心身共につぶれてしまいます。
不動産営業は個人の能力が優先されるので、サボろうが真面目に働こうが自由なのです。
つまり、仕事のコツを掴んで自身で時間をコントロールできるようになれば残業を減らすことは十分に可能です。
まとめ
今回は、不動産業界の残業の実態についてお話してみました。
まとめるとこのようになります。
①日本の平均残業時間23.9時間/月に比べて、不動産業界の残業時間は31.32時間/と平均より長い。
②不動産業界の残業が多い理由
- お客様の都合に合わせる仕事だから。
- 書類がとにかく多いから。
- 成果を上げるために少しでも長く仕事をするから。
③残業が多い会社を避けるには
- 口コミを調べる。
- HPで会社の雰囲気やスタッフ情報を見る。
- 夜遅い時間に会社を見てみる。
④筆者の実体験
- 最初は残業をしないと仕事が終わらなかった。
- 帰りにくい雰囲気は感じなかった。
- どうしても残業が多くなる日が続く場合はメリハリをつけるべき。
不動産業界は確かに残業が多いです。
しかし、一昔前と比べると理不尽な残業をさせる会社は確実に減っていますし、労働環境は働き方改革によって良くなっています。
また、選ぶ会社によって残業は減らせるので、不動産業界に転職を考えている人はここで紹介したことをぜひ実践してみてください。
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