この記事で解決できるお悩み
不動産営業に興味があるんだけど、稼ぐためには結局根性論が大事なんでしょ?
それは違います!もちろんやる気や頑張りは必要ですが、不動産営業の年収が高いのは明確な理由があるんです。
今回はそれについてお話しますね!
WEBライターあきらについて
不動産営業として12年間働いていました。
筆者の紹介
- 約1500名の顧客と商談
- 不動産会社の採用担当も歴任
- 売買仲介、賃貸仲介、売却提案、賃貸マンション管理を経験
- 宅地建物取引士
- 賃貸不動産経営管理士
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士
不動産営業の年収は本当に高い?調査結果から見る給料の実態
ではまず不動産業界全体の平均給与を見てみましょう。
令和3年度分の国税庁の民間給与実態統計調査によると、不動産業の平均給与は426万円でした。
卸売業・小売業の377万円やサービス業369万円に比べると高いですが、全体平均443万円と比べると不動産業の方が低くなっています。
色々な公的機関のデータがあるので一概には言えませんが、不動産業界全体で見ると給与はそこまで高くありません。
しかしなぜ不動産は給料が良いと言われるのかというと、不動産営業や仲介、金融関連などの一部の職種のみが高給だからです。
さらに、不動産会社には様々な給与形態があります。
固定給や歩合給の割合の違いや、中には固定給が無い会社もあるのです。
つまり、全職種が含まれている不動産業全体の給与で見ると低いですが、世間のイメージ通り、職種別で見ると不動産営業は稼げる仕事と言えます。
不動産営業の年収が高い本当の理由
不動産営業の給料が高い本当の理由は「気合」「根性」「やる気」ではありません。
それをここから解説します。
【不動産営業の年収が高い本当の理由①】一人あたりの付加価値額が高い
不動産業は、従業員一人当たりの付加価値額というものが全産業に比べてとても高いです。
この付加価値額で何が分かるかというと、
- 社会に対してどれだけの新しい価値を生み出したか。
- 従業員一人が活動によってどれだけの利益を生み出したか。
が分かるのです。
不動産業は従業員一人当たりの付加価値額が1847万円で、全産業平均688万円の2.5倍以上です。
※財務省「財政金融統計月報」-法人企業統計年報特集
つまり、不動産業は一人で生み出せる利益が大きく、他の産業に比べてコスパが良い業界だということ。
ではなぜ不動産業の付加価値額が高いのでしょうか。
それには3つの要因があります。
商品の単価が高い
1つ目は、商材が不動産という単価の高いものだということです。
ご存知の通り不動産は安くても数百万円、高いものだと数百億円になりますよね。
そうなると、当然一人で動かせる金額が増えます。
その結果、売上が高いものにあり、付加価値額を上げる要因になるのです。
個人的な感覚では、3億円くらいまでの取引なら、こなす仕事に差はありません。
基本的なことを繰り返せば、ある程度の高額物件でも当たり前に契約することができます。
売上に対する原価が低い
2つ目は、売上に対する原価が低いこと。
特に不動産仲介の場合は、不動産を仕入れる必要がなく情報と営業技術だけで勝負できます。
在庫を持たなくてもいいのでリスクなしの仕事ができるのです。
不動産販売の場合でも、相場が決まったフィールドで戦うので、利益を見越した仕入れができます。
その点でいうと製造業や飲食業に比べると原価がかからず利益を大きく取れますね。
企画によって商品価値を上げることができる
最後は企画によって商品の価値を上げることができるという点です。
これを具体的な例でいうと
- 500万円で仕入れたマンション1室を200万円でリフォームして1000万円で売る。
- 1000万円で仕入れた土地に1000万円で家を建てて2500万円でセット売りする。
みたいなことです。
これはお客様のニーズを把握し、商品価値を上げたうえで利益を得る方法です。
不動産は同じものが1つとしてないので、創造性や企画力での商品の差を付けやすく、それによって付加価値額が高まるのです。
全てがオンリーワンである不動産ならではのビジネスモデルです。
【不動産営業の年収が高い本当の理由②】日本経済への影響が大きい
人の生活には「衣」「食」「住」が欠かせないのはよく知っていると思いますが、そもそも不動産業の売上高は日本経済の中で大きな割合を占めているのです。
2020年の財務省「法人企業統計年報特集」によると、年間の不動産業の売上高は、不動産業と深い関係である建設業と合わせて、全産業の約13%にもなります。
- 全産業の売上高:1362兆円
- 不動産・建設業:178兆円(約13%)
これは、卸売業・小売業の547兆円に続いて2位の規模になる、かなり大きな市場だと言えます。
日本の国家予算以上の金額が動く産業だからこそ、年収が上がる可能性が高いのです。
【不動産営業の年収が高い本当の理由③】高い給料をもらえる仕組みができている
不動産営業の年収が高い本当の理由の最後は、高年収を狙える給料の仕組みが上手くできているからです。
不動産営業の給料は固定給+歩合給によって決まります。
不動産会社は営業が利益を上げた分だけ給料に反映させたいと思っています。
その方が企業も無駄な人件費を払わなくて済むから。
【不動産営業の年収が高い本当の理由①】で説明した通り、一人ひとりの裁量が大きくて売上が上がりやすい分、給料に反映される額が大きくなります。
その結果、若くても、未経験から入った社員でも、成果を上げれば高い年収を得ることができるのです。
不動産営業で高い年収を得るためにするべきこと2ステップ
とはいえ、不動産業界に入ったからといって誰でも高い給料がもらえるわけではありません。
そして、ただがむしゃらに働くだけでは精神的にも肉体的にもつぶれてしまいます。
不動産業界でどのようにすれば高い年収を得られるのでしょうか?
自分に合った不動産会社を選ぶ
不動産業界には、財閥系の大手企業から中小、そして零細企業(個人店でまで、本当に様々な規模の会社があります。
そしてどの企業に勤めるかで大きく年収が変わってきます。
大手に入ったから年収が高いというわけではありません。
あくまで、自分の人生設計に合わせた就職先を選ばなくてはいけないということなのです。
会社規模によって求められる人物像が違います。
大事なことは、その中で自分のポジションを確立すること。
そして社内で出世を目指せば高い年収を得られることでしょう。
さらに、大手企業は固定給の方が歩合給よりが高いので、安定した給料を得たいという人にはおすすめです。
しかし、色々な仕事をさせてくれる環境ではないため、将来不動産会社を立ち上げたいというビジョンの人には向きません。
固定給より歩合給の割合が高く、いわゆる「自分の給料は自分で稼ぐ」スタンスの会社が多いです。
覚えることやイレギュラーな仕事が多いので慣れるまで時間がかかります。
しかし、成功すれば高い給料を得れますし、将来不動産会社を立ち上げたい人にとっては修業をする良い職場だと言えるでしょう。
自分がどうなりたいのかを考えた上で就職先を選びましょう。
目標を設定する
不動産業界で高い年収を得るためにすべき事2つ目は「目標を設定する」ことです。
具体的には
- 年収を設定する
- キャリアプランを設定する
の2つです。
年収の設定
年収の設定をする理由は、そこから逆算して自分が今何をすべきかを考えることができるから。
不動産営業の歩合給は、売上額や契約数に応じて上がっていきます。
自分が達成したい年収を設定すると
- 毎月どれくらいの売上を上げれば良いのか
- その売上を上げるために何組のお客様と商談すれば良いのか
- お客様の商談のためにどんな集客の対策を練ればいいのか
などの具体的な施策を考える癖をつけることができます。
年収を設定するコツは、自分が到底できないと思う年収を決めることです。
その年収を達成するための行動を考え、実践することで、習慣が変わって違う景色を見れるようになりますよ。
キャリアプランを設定する
ここでのキャリアプランとは、長期的に自分が「こうなりたい」という計画のことです。
不動産業界のキャリアプランの例として
などが挙げられます。
就職をする前にキャリアプランを設定できれば良いですが、中々できるものではありません。
働きながら少しずつ明確にしていきましょう。
「何となくダラダラ」で続けられる仕事ではないので、自分なりの計画が大事ですよ!
まとめ
今回は不動産営業の年収が高い理由を深掘りしてみました。
- 一人あたりの付加価値額が高い
- 日本経済への影響が大きい
- 高い給料をもらえる仕組みができている
高い年収を得るための2ステップ
- 自分にあった不動産会社を選ぶ
- 目標を設定する
不動産営業が高い年収を得られるのは、決して気合と根性だけではありません。
不動産業界のこの仕組みを知って、自身でプランを立てながら働けば、年収1000万円の壁は越えられます。
少しでも不動産営業に興味があれば、ぜひ飛び込んでもらいたいと思います。
もし不動産業界が自分と合わずに辞めてしまったとしても、得れるものは本当にたくさんあります!
あなたの転職が良いものになりますように!
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